旅終わり


席に付いたテーブル。「こじる」ってどこの方言?

こちらは洗面所の飲料水用コップ。回すと畳まれた紙コップが一枚、出てくる。

電車の片側はベッド、片側が通路になっている。壁に畳まれている椅子を倒して外を眺める。「おもひでぽろぽろ」で田舎に行くタエコが寝台列車から外を眺めていたのはここ。
二週間の旅も終わり。昨日の16:00に熊本を出た寝台特急は、9:58に東京に到着。
感慨に浸る間も無く銀座のアップルストアへ。後数日でアップルの有料サービス「.Mac(ドットマック)」の期限が切れるので、更新してサービスを継続しないといけないのだが、クレジットカードを持っていない僕は、店頭でパッケージ版を買わないといけないのだ。
そして常磐線いわき(旧「平{たいら}」)行きに乗る。ボックス席で、しばしの旅情。もう良いよ、旅情。
とりあえず帰ったら風呂に入りたい。昨夜も今朝も寝台車の中で、風呂を浴びて無いのだ。
それと梅雨時に放っておいたカメラのレンズ達も心配だ。帰ったら部屋の窓を明け放とう。
パソコンは旅先からも持っているClieで操作できるようなソフトを起動して点けっぱなしにしていたけど、どうなっているだろうか。


おはようございます…

「おはようございます…」というアナウンスに起こされた。現在六時二十分。次は浜松だそうだ。昨日最後の停車駅が岡山だったから、寝ている間に随分来たもんだ。
霞んではいるものの、一応日がさしてるではないか。こうやって、毛布にくるまりながらベッドの中で、過ぎゆく朝靄に霞む景色を眺めるというのも寝台車ならではの楽しみ。

浜松の次は静岡か。あ、掛川だ。天浜線だ。覚えたぞ。


夜汽車はゆく

ついに関門トンネルをくぐり、下関へ。門司では大分よりの寝台特急「富士」とくっついた。

門司駅には6:50頃着き、7:15に発車で、その間明日の朝名古屋までは車内販売が無いので弁当やビールやおつまみを買う人が浴衣を来て駅をウロウロしていたのだけど、到着したホームからはすぐに扉を閉めて列車は出て待避してしまって、後から入ってくる大分からの「富士」を待っている。(逆方向だけどこんなの

くっつくのが終わる間浴衣のオッサン達はホームをうろうろ。
夕飯(熊本駅で買った弁当)を食べ、現在缶ビールとさきいかを堪能しつつ夜の山陽本線を走る。
あ、「宇部(うべ)」に着いた、どこだここ?
通り過ぎる家のあかり一つ一つに団らんがあるんだろうなあ。
あの街灯の下に放り出されたら寂しいだろうなあ。
なんて事を考えながら缶ビールをちびちび。良く電車の中で線路の音を子守歌にこのまま寝られたら幸せだなあなんて事を考えるけど(朝の通勤電車のでその夢を実現されている方がよくいらっしゃるが。)、それを実現してくれる寝台列車


さらば九州よ


ただ今寝台特急「はやぶさ」熊本発東京行きのB寝台の下段のベッドに座り、毛布を膝かけに、浴衣を羽織って缶ビールを呑みつつ、あえて付記するまでもなくくつろいで、これを書いています。
阿蘇より熊本までは、大分よりの特急が来なくて、それに乗る客が全て流れ込んできたので、思いの外混んだ普通列車だったけれども、そのお陰で、車内で知り合ったドイツ人(日本語ペラペラ)が四時の寝台特急の出発までの間、閑つぶしにつきあってくれることになりました。

どしゃ降りの雨の中、一緒に熊本城に行きました。天守閣内部はコンクリートの博物館になっていて、どうも…でしたが。

そしてお城の前にあるアーケードの中でラーメンを食いました。


荒天

阿蘇の朝。天気悪いし(本当はこういう景色が見られる筈だったのに…)、なんかもう疲れたし、梅雨時に放っておいた家も気になるし、今日四時に熊本から出る寝台特急で帰ることにしました。
鈍行を乗り継いで行くのは疲れたし、寝台特急好きだし、丁度良いや。博多から新幹線で帰るより割高なのは腹が立つけど。

阿蘇発10:33の鈍行なのだが、大分からの特急が大雨で一時間程遅れてその乗客が鈍行に…


阿蘇山から熊本へ。スイッチバックをして列車は下っていく。


阿蘇

日豊本線の特急「にちりん」を大分で降り、豊肥本線(阿蘇高原線)を阿蘇に向かう。
「九州で一番高い(標高と言いたいのだろう)駅」の看板のある「波野(なみの)」駅まで、一両だけのディーゼルカーはエンジンを回しっぱなし(普通ディーゼルカーはある程度のスピードになると平地ならエンジンを切って慣性で進むが)。



外輪山(クレーターみたいなのの中に阿蘇はある。)の上の波野駅を過ぎると外輪山の中の阿蘇に滑り込んで行く。


阿蘇への列車への乗り換え駅、宮地(みやぢ)駅に着く頃には、時折強い雨が打ちつける荒天に。
雨の中宿まで歩き、荷物を置いて、ユースホステルの人に車で駅前の温泉まで送ってもらう。風呂の種類は色々あるけど、温泉の質としてはどうか?レジオネラ菌とか言って、清潔な公衆浴場を目指すとこうなっちゃうのかね。
湯から出て、前のラーメン屋でビールを呑みながら味噌ラーメンをすする。甘い…


眠い…けど阿蘇

宮崎市内、昨日は暑くて、それと精神的に応えるいろいろあって、結局朝四時頃までウトウトしかできなかった。お陰で今、眠い…
再び大分まで戻り、阿蘇に行く計画。延岡-佐伯間に電車が無いのは前述の通りで、その区間のみ特急に乗る事に一旦したものの、面倒だからそのまま大分まで特急で行くことに。駄目だなオレ。
しかし特急は楽ちんで良いなあ。
今日は宮崎も朝から少し曇り気味だったけど、大分に入った頃からポツポツ来だした。景色もかすみ気味。なんで僕が大分に来るとこういう天気なんだろう。しかし、雨に濡れた黒光りする瓦屋根の風景というのもまた良いなあ。


呑んでふらふら宮崎駅

以前ユースホステルの人に教えてもらったすぐ裏手の地鶏の飲み屋「T」に行き、刺身、もも肉など食らう。刺身はまぁ良いとして、もも肉の焼いたの、全然違う。スーパーの一番安い卵と、田舎の卵ぐらい違う。変な例えだけどこれが近い。甘味があってなおかつ濃厚…というと陳腐か。(初めてやってみたのだけど、一人で飲み屋で呑む、というのは詰まらんね。一人で家で呑むというのは極楽だ。鶏の味とは別の話だが。)
ユースに戻って乾燥機にかけておいた洗濯物を取り出し、夜の街(宮崎)へ。夜になると軒並み店の閉まっている商店街というのも不気味だ。宮崎駅はどうなっているんだろうと行ってみる。

一人の駅員さんが通路をまたいだ両方の改札を行ったり来たりして切符にはさみ…じゃなかったハンコを押している。
フムフム、志布志(しぶし)油津(あぶらつ)の方に行く日南線は結構頻繁に出ているのだな。


再び宮崎へ(ネットカフェ初体験)

霧島神宮駅前の食堂のテレビを見ていたら、「おやっとさあ」なる焼酎のCMがあって、桂竹丸が出てた。寄席で二、三回見たことのある顔(エリツィンに似てる)だけど、こちらに出張していたとは。
都城で乗り換え宮崎に戻る。

梅雨明けたよな…
宮崎駅前のネットカフェなるものを初体験。SDカードリーダーも貸してくれて、デジカメのデータを取り込んでアップロードもできる。便利なもんだ。
再び宮崎県婦人会館に。風呂に入って(今度は温泉では無い)さっぱりし、さあ地鶏を食いに行くぞ〜(焼酎も)