「ファンタジーと言うには悲しい話(パンズ・ラビリンス)」

昨日はそのまま実家に泊まって、今日、吉祥寺のバウスシアターという、マニアックな映画ばかりやる映画館の更にマニアックな小さなお部屋で、「パンズ・ラビリンス」を観た。
秋頃、大学からの友人に「あれは気に入ると思うよ〜」と言われ、I社の人からも、「あれ良いよ」と言われていて気にはなっていた映画。
それが吉祥寺の小さな映画館で細々上映が続いていたようで、見に行った。
スペイン内戦の中、小さな女の子が生き、そして死んでしまう物語。家の裏に妖精の国を見つけて、時々そちらの世界に行く。
興味津々の妖精の世界も、あまりに悲惨な(周りの大人たちは裏切り裏切られ続け、殺し殺され続ける。)世界からのせめてもの逃走だったのか。
そして少女はピストルで撃たれ、死んでいく。妖精の世界に迎えられながら。或いは薄れゆく意識の中でそう空想しながら。


富士見ヶ丘に止まる急行(椿三十郎)

井の頭線富士見ヶ丘駅に急行停車
昨日、柏に、映画「椿三十郎」を観に行った。
リメイクというのは端から不利な話ではあるんだけど、やっぱり黒澤作品と比べちゃう。
三船敏郎のむさくるしさ、というのがあって、あの映画はできているのであって、やっぱり織田裕二じゃあ都会のヤサオトコがぎっくりばったりやってるようにしか見えないよ。「汚い」「汚い」と周りの人に言われ続ける
いつも不機嫌で、何か言ったらすぐぶん殴られるんじゃないかというあの雰囲気…
最後の決闘で、血がどぴゅーっと吹き出るのも無かったし、最後まで何人人を斬っても血が流れる事もなく(血がしたたる音だけする)、終わる。
にしても、オリジナルと比べるからいかんので、一つの時代劇映画としては面白い…かな?
北千住で用事を済ませてから久我山のピアノの先生の家に行こうと、渋谷から井の頭線の急行に乗ったら、明大前を過ぎたあたりで、なんか故障でもあったらしく、「この電車は車両点検の為富士見ヶ丘に停車し、車庫から出てきた新しい車両に乗り換えてもらいます。」という放送。
富士見ヶ丘は急行が止まらない駅なのだけど止まって、みんな下ろされてホームで待っていると(富士見ヶ丘は島式の、一つのホームの両側を線路が通っているだけの小さな駅。)、車庫から新しい電車が出てきて、それに乗り換えさせられた。
面白いのは「これからも急行として運転します」という事で、次久我山止まったら次は終点吉祥寺までノンストップ。富士見ヶ丘で偶々電車を待っていた人は大喜びしてた。
という知らない人には何も面白くない話。
富士見ヶ丘の駅の次の列車を知らせる電光表示板は、普段なら「通過」となるのに「急行」だって。凄い、歴史的瞬間かも!


「あ」行が多い

「年鑑日本の空間デザイン2008」掲載の八ヶ岳ロイヤルホテルのチャペル
一昨日、書く予定枚数の半分まで行った年賀状の宛名を見てみたら、「さ」で始まる名字の人だった。
アドレス帳の上から順に書いていくのだが、なかなか「あ」行から抜け出せない。佐藤も田中も鈴木も「よくある名字『斉藤』」も、「あ」行じゃないのだけど、僕の知人は「あ」行が多い。
12月発売の、「年鑑日本の空間デザイン2008六耀社)」に、去年行った八ヶ岳のホテルチャペルの写真が載りました。
今回の写真はその写真です。周りの水を張った池の中から光がゆらゆらして、なかなか幻想的な空間(だったと思う、去年の事なんで。)です、まだ結婚されてない方はどうぞご利用を御検討下さいませ。


江古田へ

江古田の日芸生御用達「洋包丁」
昨日、学校の先生に、近況報告などに江古田へ。
一時に来てくれということだったので、近所の日芸生御用達の食堂「洋包丁」でお昼御飯。学食で食べない奴は大抵ここに行っていたなあ。
定食類はみんな七百円代に値上がりしていた。
「スタミナ定食」を頼むと、油たっぷりの豚のバラ肉のギラギラした野菜炒めの上に生卵がドロリと乗っている、こってりの二段重ねみたいのが出てきた。
さすがに少々気持ち悪くなって、学校近くのトレポン「トレボン」にてお茶を飲む。こっちは学生時分良く来たなあ。今は亡き横須賀先生とも色々(変な)話をした。
江古田の日芸近所の喫茶店「トレボン」
帰りは七時過ぎの常磐線で。平日のこの時間にしては空いている。金曜日の今日は、みんな忘年会かな?


また鳳楽を聴きに


眼に気になる事があったので、東大病院のいつもかかっている先生の所へ。
二時半の予約(今回は一昨日頼み込んだんだが)で、六時から日暮里の三遊亭鳳楽独演会に行くつもりだったのだけど、「まあ六時までの暇つぶしになるだろう」と思っていたら、診察が終わったのは五時頃で、本当に閑潰しになってしまった(検査もやったから仕方ないのだけど)。
今日は日暮里での三遊亭鳳楽独演会。前の様に、駅前の食堂「千葉屋」で腹ごしらえしてからと思ったら、「ご愛顧ありがとう御座いました…営業を終了致しました。」の張り紙。トホホ。落語を聴く前には良い、雰囲気の良い店だったんだがなあ。
仕方なく近くのモスバーガーへ。あまり落語を聴く気持作りには向かない店ではありますが…
モスバーガーの向かいにあった服屋(ニポカジ?)。実際の店舗はこのマンションの二階にあるそうです。


小金井公園で遊ぶ

お友達のこばちゃんの娘さんと遊ぼう、という話になって、水曜日、小金井公園に行ってきた。
前日ニコンから清掃が終わって帰ってきた仕事用のレンズとカメラを持って、小金井公園へ。
始めて会った時は24歳だったこばちゃんも三十幾つ、娘さんも一歳数ヶ月に。(十代だった僕も28に、お互い年取るもんですのう。)

一緒になって砂場で遊んだ後、シャボン玉。

行った事の無かった「江戸東京たてもの園」へ。
「江戸東京たてもの園」のチンチン電車内で
チンチン電車の中で遊ぶ(主にここで遊んでいたのは僕だが)。
最後の方になると「おにーちゃん」「おにーちゃん」と慣れてくれた(「おじちゃん」じゃなくて良かった)。

「江戸東京たてもの園」って、何か古い建築物が色々あって、面白いのね。古い建物を集めたという事では深川の江戸下町資料館に似た感じではあるけれども、野外にそのままあるというのはリアルで良い。

そういやこばちゃんが妊娠時に書いていた女児であった場合の想像図があった。これ見ると「泣き虫 甘えん坊」という部分は希望通りで良かったね(笑)


二階建て新幹線に乗った

しばらく写真の仕事は無さそうだったので、レンズの端の方にカビが生えていたレンズ二本(17-55mm F2.870-200mm F2.8)を、銀座のニコンに行って清掃に出したら、
金曜日横浜の撮影の仕事が入ってしまった。学生時分に行っていた赤坂の料理写真のスタジオに行って、カメラとレンズ一式を借りてくる。カメラは清掃に出していなかったのだから、レンズだけ借りてくれば良い様なものだけど、そこはキヤノンのカメラとレンズばかりで(以前まで当たり前の様にニコンで揃えていたけれども、全部売っ払っちゃったとか、そういう話多いね。)、明日使わないからという事でEOS-1Ds とレンズを三本借りてきた。
ある程度のカメラマニアとしては、触る事のない35mmフルサイズの1Dsなんて面白いし、発売当時(確か僕がニコンのD2xとどちらにしようか迷っていた頃だと思う)100万ぐらいしたカメラなんて触っても楽しい… 筈なのだけどそのスタジオでロケに使って出ていたのを借りてきたのが午後七時、僕は翌朝持って出ないといけないんで、一所懸命あたふたあたふた、操作は分からないし(大体最近やっとキヤノンもそれを認めてがらりと変わったらしいけれども、EOSの操作のインターフェイスは使いづらい。)、仕事で失敗があったりする訳にいかないし…
EOSのデジタル一眼レフは皆そうらしいのだけど、ニコンと違ってRAWデータはTIFF画像として吐き出されるみたいで、これがかなりドキッとしちゃうんだよね。TIFFで撮ってしまったという事はもうホワイトバランスも露出もトーンカーブも変えられないという事だから。
「翌日使うから、そっち撮影終わったら返せよ。」と言われていたので横浜の撮影が終わったらすぐに赤坂のスタジオに返却。
と思ったら、帰りの京浜東北線の中で某I社のSさんから「明日、急で悪いんだけどさ〜 宇都宮行ってくんない〜?」と言われ、まあ何もないので引き受けたのは良いものの、カメラの問題が。
また明日もこんな思いをするのはたくさんだ。大きな不満は多々あれど(タダで機材を借りた分際で言いたい放題言ってすみません)、明日は印刷物の撮影だし、
●画面周辺の色収差の補正もできない(わけじゃないけど自動補正の機能は無いのでやりたい人は自分で数値を入れて取り除かないといけない)。
●色空間がsRGBだけでAdobeRGBが無い。
●トーンやシャープネスの設定も無い(のか分からないけど取り敢えず見つけられなかったし勝手にいじるのも悪い)。
から総じて質感描写にも関わる(絵がシャープならばちょっと見た目は良いんだけど、「ギラリ」とか「ツルリ」とした質感は出ても「ザラザラ」の質感は出ない。)のですぐさま銀座のニコンへ。
サービスセンターのおじさん曰く、レンズはこっちで預かった物でNPSで預かってはいないので代替品の貸し出しは駄目。
NPS」という核不拡散防止条約みたいな名前のプロ専用のサービスセンターみたいなのは一般人用サービスセンターの隣にあって、ムサい「プロカメラマン」の方々が出たり入ったりしている。中ではコーヒー飲み放題でフカフカのソファがあるらしい。レンズなんか修理に出しても、貸し出しの品があればそれを修理の間貸してくれるとか。
う〜ん、もうこっちで修理受けちゃったから駄目って、素晴らしき縦割り社会、さすが旧日本軍御用達の「日本光学」。でもサービスセンターのおじさんもこちらの事情をよくきいてくれて、35-70mm F2.8 というフィルムサイズのレンズなら(ちょっと昔のだけど)あるからこれなら貸してあげられるよ、とのお言葉。ありがたくお借りし(借りたレンズを持ってこないと修理が終わったレンズは返してくれないのだとか、まあ総計50万円のレンズが人質って事なのね。)
なんとか明日のレンズを得て(トキナーの 12-24mm F4 は家にあるので大丈夫。)、帰りの我孫子駅で翌日の新幹線の切符を買う。翌日使い慣れたD2xと共に出発。11時過ぎ上野発の新幹線なのでちょっと余裕。しかも昨日買った切符を見たら、指定席券は「Maxやまびこ 2階席」としてあるし。
人生初の二階建て新幹線の二階ですよ。宇都宮までの少しの旅だけれども、なかなか気持ちいい。
仕事が終わって、某I社の一緒に来た女性に、「まっすぐ新幹線で帰るんですか〜?増田さんは電車好きだから帰りはもっと変なルートで帰るって課の人言ってたのに〜」って… こんな重い荷物しょって、乗り換え乗り換え帰れますか。
そりゃ宇都宮から小山まで東北線で出て、そこから水戸線で結城(ゆうき)を通って下館(しもだて)に向かい、そこから関東鉄道常総線で取手まで行って、常磐線で我孫子に戻るというジグザグコースを辿ろうかと一瞬思わなくも無かったですけど。
素直に帰って(風邪っぽかったし)、今日は一日家でゴロゴロしてました。明日も一日家でゴロゴロしている予定です。