シネコンについて考える(マイ・バック・ページ)


映画「マイ・バック・ページ」を観た。
映画評論家の川本三郎氏が若い頃、感情に流されて、過激派の人殺しに手を貸してしまった事実を淡々と描く。
「Always 三丁目の夕日」に代表される様な回顧の対象としての美化された「昭和」でなく、髪型も服もダサく野暮ったい「昭和」を丁寧に描いていて良い。
「理想に燃える若き革命家の過ち」ではなく、単に「セクトの親玉として名を馳せたい」とマスコミ(=アサヒジャーナルの川本三郎)を利用してのし上がろうとする犯人の過激派を、松山ケンイチが怪演。
僕の他には二人と、予告編上映中に駆け込んできた二人連れが居たのみだったけれども、このMOVIX亀有というシネコンでは、このいかにも客の入りそうもない暗い邦画を上映しても、他の「アンパンマン」やらハリウッド大作やらで十分稼いでいるから構わないのだろう。
一度にせいぜい数個の映画をやっている映画館ではとてもできない芸当である。
帰りは国道六号線まで歩いて金町駅行きのバスに乗る。


画面を白黒に

次の作品はデジカメで撮った物を白黒で発表しようと思っているのだけど、撮った画像を見るのに、白黒フィルムのベタ焼きと違ってモニタに映る写真はカラーだから、見た目を白黒で感じられなくて困ったなと思っていたら、案外簡単にそれを解決してくれる方法を発見した。
Mac OS 10.5 での話だが、この先もこの機能を残してくれる事を祈る(いやおそらくそんな目的の為にある機能ではないと思うのだが)。
「システム環境設定」の中の「ユニバーサルアクセス」に「グレイスケールを使用」という項目があるので、そこにチェックを付けると、画面全体が白黒(B&W・モノクロ)になる。
実際その写真を伸ばすとなれば、グレイスケールにする(彩度を0にする)だけじゃなくて、RGBのどれかのチャンネルだけ生かして白黒フィルムで言えば色のフィルターをかける事もするのでモノクロとした場合の正しい色を出すという事でも無いのだが、取り敢えず邪魔な色情報を見ずに済むというのは良い。