須田国太郎展

一昨日の金曜日、数日ぶりに都内に出たので、I社への納品がてら、竹橋の国立近代美術館に行き、「須田国太郎展」を観た。(3月5日まで)
絵は大体黒い部分が多くて、本物以上に(おそらく)コントラストが高い状態なのだが、その陰翳が、様々な色を煮詰めた様な黒で物凄い。
会場には諸処の休憩する椅子に(何度も云ってる気がするけど、こういう部屋の真ん中にしつらえられた椅子に座って絵を眺めるというのは至福である。)、この展覧会の図版が置いてあって、その中の印刷物と本物を比べられるのは面白い。
印刷物は、絶対的な黒と白の指標が無い(どこが一番の黒だか白だか分からない)から、絵の中で一番黒い部分、白い部分を、それぞれのどん詰まりとしている様で、その「どん詰まり」近辺(殆ど真っ黒に近い様々な色)を観る事はできない。
また白の部分も同様で、実際にはもっと柔らかいフワフワした絵(こういう絵もあった)は、内容を失っているようだった。


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