野沢温泉へ

糸魚川から日本海に沿って少し北に、直江津に行く。
昼御飯は直江津のホームで売っていた、たら弁当。中身はさすがに、たらづくしなのは良いけれど、たらこは真鱈の子では無いのに、などと。
鈍行列車の小さな窓のテーブルでも置きやすいように弁当箱が小さくできているのは喜ばしい。

途中、各駅停車なのだけど車両は特急、という「妙高」と数回すれ違う。
長野新幹線が通って廃止になった、特急「あさま」の車両はこんな所で生きながらえていた。
車両にアイデンティティがあるなら、特急列車で活躍していた奴に、鈍行で長野と直江津の間をタダで行ったり来たりさせて、JRも酷なことをする。
野沢温泉に行く飯山線が分かれる、豊野(とよの)に着くまでに弁当を食べて、丁度、一時間後の戸狩野沢温泉(とがりのざわおんせん)行きを待つ。
糸魚川までしか買ってなかった切符の精算と、糸魚川から我孫子までのジグザグの切符の発券とやってもらう。一時間乗り換え時間のある時でよかった。案の定駅員さんは(駅長さんまで巻き込んで)右往左往していた。そして出してもらった切符。

飯山線は千曲川(信濃川)にそって進む。

(最近の液晶ファインダーは凄い。以前なら早い動きについていけなかったのに、車窓から撮っている感じを出そうと線路の標識を入れたらちゃんと入っている。)
戸狩野沢温泉で降りたら来ていたバスに乗って山の上の野沢温泉へ。
「大糸線から帰ってくる途中になんか温泉でも泊まりたいな、あ、『野沢温泉』がある!」
ぐらいに思っていたぐらいで、ちゃんと着くか(乗り換えが間に合わないという可能性ももちろんのこと雪や天災で立ち往生という可能性もある)分からなかったし、気まぐれで別の方向に行くなんて事になる場合もあるし、宿はとっていなかったので、温泉街をうろうろして今宵の宿を探す。とりあえず目に入った老舗っぽい大きな旅館に入り、「泊めてくださ〜い」と。
十畳の部屋に通され、部屋まで付いてきてお茶を入れてくれたおばちゃんに、明日の飯山線へのバスの事を聞くと、戸狩野沢温泉の次の上境(かみさかい)の駅の方が実は野沢温泉からは近くて歩いていけるから、便の悪いバスよりかそうしたらどうかと。
少し休んで明日の予行演習と思い歩いてみると、遠い遠い。
遠くに目的の駅が見えるところで、もう帰ろうとすると道の看板に「野沢温泉 3.5km」とある。
道は、雪山を望む景色ですがすがしく良いのだが。明日はゆっくり歩こう。
散歩を終えて野沢温泉へ帰る道は暗くなりかけて。

旅館に帰ると日はとうに暮れて。


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