アチッ

点けて寝た、豚の蚊遣り(蚊取り線香を入れる豚の形をした陶器)に寝ぼけ眼で指を突っ込んで目が覚めた朝。
最低の寝覚め。
8時から、NHK衛星第二放送で「初恋のきた道中国語サイト)」をやっている。明日は同じ張藝謀(チャン・イーモウ)監督の「あの子を探して中国語サイト)」そして日曜日は「HERO(英雄)」。
実はこの人の作品はあまり好きではない(HERO(英雄)は観てないけど)。何かアジア映画にあって欲しいと外国人が願い持つ「純朴さ」みたいなものを逆手にとって、「さあ泣け、さあ泣け。」と云わんばかりで。
初恋のきた道」の物語は、中国の寒村に住むお婆さんが、死んだ夫の葬儀に、手間と金のかかる古式にのっとった物にしたいと云い出す。その訳は、お婆さん若かりし頃死んだ夫に向けられた一途な愛にあったのだ。という話。
女の子(若かりし頃のお婆さん)が一目惚れした彼(死んだ夫)に自分の作った昼食を食べてもらう(集団作業なので、どの人が自分の作った鉢を取るか分からない)シーンなど、良いように捉えれば、「いじらしいまでに純朴」というのだろうが、クサすぎて「何やってんだバカ」というようにしか思えないんですけど。
他方、「あの子を探して」の方はまだ救われるのだが、中国の寒村(という舞台設定からして観客の涙を絞り出してやろうという下心が見え見えなのだが)の小学校に来た代用教員は13歳の女の子。云うことをきかない生徒達に散々手を焼くが、その中の一人が口減らしに都会に働きに出されてしまい、その子を探しに一人、何の手がかりもなく都会へ出て行き、手を尽くして探すも見つからず、行方不明の放送をしてくれるように頼む為に、テレビ局の前で野宿してると、テレビ局の局長がそれに感じ入って放送してくれるという話。
まあ「んなバカな」という所です。如何にも、中国の国策的映画。でも主役の女の子、かわいい。
私は「山の郵便配達」や「ションヤンの酒家」のが好きです。
内容はともかく、「初恋のきた道」、原題は「我的父親母親」。説明するまでもなく、「私のお父さんお母さん」なのだが、これを日本語訳して「初恋のきた道」とした所は凄い。


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