日常


地震が起きてから一度も外に出ず鬱々とした毎日を過ごしていたので、昨日久しぶりに柏まで、地震で落ちて壊れた電子レンジを買いに行った。
落ちた電子レンジはそれこそ電子レンジという物が世間に出始めたおそらく最初期の物を僕がここで一人暮らしを始めるという十数年前に知り合いが捨てようとしていた物を貰い受けた物で、華奢な冷蔵庫の上に、その男一人でも持ち上げるのは厄介な代物を載せていたので、「地震が来たら落ちるだろうな」と思いながら具体的な事は何もしないでいたら案の定落ちた。
落ちても壊れた訳ではなく(中に物を入れると点く電球は割れてしまったので、そうは言え機能は削がれてしまった訳だが。)、また床の上に置いて使っているのだが、これを良い機会に捨てたいし、邪魔だし、新しいレンジを買わねばなとは思っていたのだった。
近くのケーズデンキでも買えるのだが、もういい加減動き回りたい虫が体内でうずいていて、柏までショッピングに出掛ける事にした。
ここ数日家の中で写真集を見ていたら、フリードランダーの写真集が欲しくなったので、それをAmazonで買って請求が来た時の為に携帯電話に入った電子マネーのEdyに駅でお金を入れてから出掛ける。
常磐線はもう普通に動いていて、すんなり座って柏に着く。皆同じ事を考えているらしく、柏の駅は休日の様な人出だ。
高島屋で商品券の事を訊き、中に入った無印良品でアルミ角形ハンガーの部品の注文をしたけれども、物流が滞っていて部品が来るのはいつになるか分からないそう。昼飯を食ってビックカメラへ。
もう以前の機種の様にオーブンやら新たな付加機能は要らないので、レンジだけの簡単で軽い物にする。けれども在庫が無いとかで、物流も滞っていて、4月8日が最短の配送日だそう。
Edyにお金を入れて支払いを待ち構えていたのに、結局Amazonは4月8日以降の配送になるそうだ。
写真は駅の向こうのピザとスパゲティの店で昼飯を食う。やはり小さい子供を連れたお母さん同士のグループが多い。
飽きるほどの平和な日常を謳歌していたのだと非日常ばかりの今になって思う。
乳児が居ようが幼児が居ようが構わず煙草を吸っている或いは煙草を吸った空気を乳児に吹きかけて子供の将来のガンの発生率を上げても構わないという様な人間に限って、少しの放射線量で大騒ぎしている。あんたが煙草を吸う事の方が放射線より余程危険なのだよ。


衣食足りて礼節を知る


昨日は停電が来るからと前の喫茶店を四時で追い出されてしまったので、今日は家から少し歩いた喫茶店に行って新聞を読んでいた。
遠くの地震を家のテレビで見ながら「無残」とか「悲惨」とか「大変」とか言っているうちは良かったが、放射能がどうだとか、停電がどうだとかテレビが言い出して自分の身に降りかかる事となると、
首都圏の人間たちは、車を出して道路を渋滞させてみたり、支援物資の供給が滞るというのに避難所の事なんか忘れてカップラーメンや懐中電灯に使う電池を買い込み始めた。
やもめ男はこういう時は良い物で、普段からレトルトのご飯やカップラーメンを常備しているのだけど、いつも買い物をしている近所のスーパーが昨日は二時で店を閉めてしまって夕飯の買い物ができず、カップラーメンを消費してしまったので
昼に夕飯の分もあわせて買い物に行き、レジに並んでいて自分のカゴをレジの台に乗せようと、レジの台に乗っていた前の人のミネラルウォーターをどけて、怒られてしまった。
信号の無い横断歩道では、渡ろうとする人が居れば普段ならば車は停まってくれるのに、無理矢理にでも突っ込んでくるし、テレビはどんどん関東の人間に後が無くなる状況を伝えるだけだし、嫌になって、家から少し歩いた喫茶店に逃げて行った。
その喫茶店からは道の向こうのガソリンスタンドが見えるのだが、「本日の営業は終了しました」と書かれた看板が出ていて、静かだなと思いながら新聞を読んでいたら、やはりこの喫茶店も三時で閉店との事で、追い出されてしまった。
ガソリンスタンドには給油の車が来て、三時から再びガソリンを売り始めるとかで、前の道にはまたそれを求める数百メートルの車の列ができていた。
非日常の毎日に疲れて、束の間の日常だったけれども、店の中から車のクラクションを何度聞いたか分からない。
写真は地震発生直後の近所の様子。家の辺りは何も無かったけれども、通り一つ隔てた沼に近い方は、この様な状態だった。


家の向かいの喫茶店

kinari cafe (我孫子)
家の向かいにできた喫茶店の写真を載せていなかったので、撮った。
チーズケーキがおいしい。
九月の終わりの開店当初は昼時でも客が居なくて、窓に近いテーブルで一人新聞を広げ紅茶を飲んでいたのだが、案外早く軌道に乗ってしまい、昼時にそんな真似はできなくなってしまった。
仕方無く三時頃から夕飯の買い物に行くまでの間、新聞を広げている。
火曜、第一・第三水曜日定休。11:00-18:00 コーヒー・紅茶 ¥380


久々に散歩してきた

家の目の前に喫茶店ができて、沼沿いに歩いて船戸の森の「小綬鶏(こじゅけい)」に行く事も無くなってしまい、
家の中での事務作業と前の喫茶店、近所の小さなスーパーの間だけで行動していたら、お腹がポッコリしてきたので、昨日の日曜日、歩いてちょっと遠出してきた。
家から手賀沼べりを「小綬鶏」とは反対の方角に歩き、手賀沼の終わりの手前の釣り堀の食堂地図)にて昼食、というか冷や酒と鰻の蒲焼を。
手賀沼フィッシングセンターの食堂 SIGMA DP2
今、沼はここまでだが、昔はここまでが沼の半分で、ここから先は「つ」の字の形をした沼が大きく蛇行を始める所であった。埋め立てられた新田を少し進み、「つ」の懐の丘陵地の中にある「手賀ハリストス正教会(地図)」へ。ここまでは以前来た所。
さて「つ」の懐を縦断し、一度見たいと思っていた、埋め立てから取り残されて、小さな沼が孤立した「つ」の下側へ。
参考)老人ホーム「アネシス」に出る。
柏市布瀬 SIGMA DP2
沼の周りに遊歩道が整備されている現在の手賀沼 (一応こちらも「手賀沼」なのだが) とは大違い。沼べりは下草の生い茂る土手があって、後は田んぼ。田んぼと土手の間には用水路らしき物があって、沼を望む事ができるのは時々畦道から架かる橋を渡ってのみ。
土手の上は下草や葦が茂って歩けないので、幅の狭い田んぼのあぜを進んで行く。ここも下草が茂って地面が見えないから怖い。
取り残された下手賀沼 柏市布瀬 SIGMA DP2
田んぼの中を突っ切る車通りの多い道に出た頃には辺りも段々暗くなる、歩道が無いので車がビュンビュン通る中をiPhoneの地図を頼りに、コンビニがある所を目指して県道282号柏印西線を歩く。
コンビニの近くに駐在所があって、バスか何か無いか訊くけれども、地域のバスがあるけれども、もう終わってしまったそう。
四キロほど(目の前を通っている県道59号線「木下街道(きおろしかいどう)」を)行けば成田線の駅に着くそうで、結局その様にした。これまでの道と違って一段高くなっている歩道があったので歩くのは楽だったが、お巡りさんは「私もよく歩く」なんて言っていたけど、暗くなってからは強烈な車のライトに目がくらんで暗い道が見えなくなって、怖かった。
そして疲れて成田線の木下(きおろし)から我孫子に帰ってきた。
そしてお腹も少々引っ込んだ。