最後の卒展

築地に掛け取り納品に行きがてら、竹橋の国立近代美術館にて「河野鷹思のグラフィック・デザイン–都会とユーモア」(2月27日まで)を観る。美術館だから大きな部屋での展示かと思いきや、中の一室のみでの展示だった。
またも、常設展示の『所蔵品ギャラリー「近代日本の美術」』をちゃんと観たいなあと思う。後ろ髪を引かれつつ、撤退。
銀座の富士フォトサロンにて。
日本大学芸術学部写真学科平成16年度卒展』(3月1日まで)
「先輩風を吹かしてやるか」と意気込んで行ったのに、知ってる人居ない。
『日本写真学園卒業展』(3月1日まで)
学校が無くなってしまうので、今年で最後の卒展だそうな。「日芸最後の卒展」なんてイヤだな。無いよね、そんなの。
しかし相変わらずうるさいギャラリーだな。上を高速道路が走っているので、ガタゴト、ドシン、ドシン。


イヤな男

ライブドア堀江社長のフジテレビ乗っ取り(手早く云うと)話、日本ではまだ、良くも悪くも、「資本主義」や「市場原理」では無いものがある。良くも悪くも。
共産主義ブームの再来かな?
衛星第二にて、映画「第三の男」を観る。主人公?の悪役(ハリー・ライム)、嫌味な顔が「何か見た事あるなぁ〜」と思ったら、昨日DVDを観たばかりの「市民ケーン」のオーソン・ウェルズだった。


東京縦断


お仕事にて、東急田園都市線の「宮崎台(神奈川県川崎市)」へ。
「何か恨みでもあるんじゃないの?」って位、遠い。今は東武と東急田園都市線が繋がったから、北千住で東武線に乗り換えるだけで行けちゃうのだけど、頭が古くて山手線周り。だいたい「台」とか「野」とか付ければ「ニュータウン」だと思いやがって東急。(それに「整備された町並み」を夢想して群がっちゃう方も何なんだけどさ)
行って帰ってくるだけ、というのも悔しいので、新宿(上野に行ったら品切れ)のヨドバシカメラにて印画紙を買う。ベタ(ネガの一覧見本みたいなの)をほっくり返していたら(と云っても今はiBookの中の「ベタ」フォルダを"だぶるくりっく"するだけなのだが)、焼いてみたいのが出てきたので。
ついでに卒展、銀座の富士フォトサロンにて
日本写真芸術専門学校卒業作品展』
生徒数が多いのか、やたら数が多い。これだけゴチャゴチャしていると、その中に埋もれない、というのも一つの写真の能力だな、と。協調性のある写真ばかりで。
『専門学校東京ビジュアルアーツ 2005卒業制作展』
上記の写真芸術専門学校よりは良かったとは思うけど、まあさいですか。
帰宅すると、Amazonで注文していた(結局買った)「ジャック・タチ」の作品集のDVDが届いていた。
「4〜6営業日以内に発送」と書いてあったのに、土曜日に注文して今日来たのだから、予想外に早かった。早かったのは良いけれど、僕もお金をおろしに行かなきゃならなかった。(着払い)
「宮崎台」駅にあった「電車とバスの博物館(当然ながら東急配下)」。月曜休館だったので外から。「渋谷-二子玉川園」。
数十年前までこんなのが246(ニーヨンロク、国道246号線、現在東急田園都市線がこの下を走っていて、上は高速道路)をコトコト走っていたのかと思うと不思議。


信心、卒展、映画、酒。


銀座に映画を観に行く(一昨日は柏に行き、段々と遠出のリハビリ。)が、11:25の回には間に合いそうもなかったので、13:55の回に目標を変更し、雨の浅草を歩く。と云っても寒くて寒くて、東武浅草を降りて、雷門から仲見世を通って浅草寺へ。十円玉を切らしていたので、五円玉を御賽銭に、殊勝にも「南無観世音菩薩」。
銀座に着くも、外は寒いので地下道を都営浅草線の東銀座から歩いて「富士フォトサロン」へ、卒展シーズン。
東京工芸大学芸術学部写真学科卒業制作展』(今日まで)。元は東京写真大学と云った由緒ある大学。
今や既定の表現方法としての「逸脱した表現」が多い。
東京綜合写真専門学校第45回卒業展』(今日まで)。写真の専門学校としては歴史のある、作家的要素の強い日吉(東急東横線 横浜市港北区)の学校。
やんちゃな感じは無いが、こちらの方が面白い。一旦社会に出た人も多いだろうから、その「人生経験の差」の様な物が出るのだろうか? 置いてあった学校紹介のパンフレットには講師紹介のページがあって、方々から写真家(写真評論家)をかき集めているが、半分ほどが日芸卒というのは何とも…
映画「故郷(ふるさと)の香り」を観た。昨年観たションヤンの酒家(みせ)」の霍建起(フォ・ジェンチイ)監督の最新作。日本では「山の郵便配達」の監督、と云った方が通りやすいかも。
個人的には、「ションヤンの酒家(みせ)」をいたく気に入っているのだが、今回の作品は、「山の郵便配達」に逆戻りした感じ。それを期待する向きもあるのだろうが。
物語は、数年ぶりに故郷に帰った男(ジンハー=井河)が、今は村の幼馴染みの(ヤーバ)と結婚している初恋の人(ヌアン=暖)に会う。という話。人名と読みが繋がっていないと、字幕では人名が漢字だったり片仮名だったり。
それともう一つ、過去の思い出と現在が交互に進行していく形式なのだが、現在観ているのが過去の事なのか、現在の事なのか、それが分からない。びっこひいてる筈の初恋の人(ヌアン=暖)がぴょんぴょん飛び跳ねているので「これは過去の事か」と気付くか、或いは華やいだ色、多少アンバー(赤褐色)がかっているような全体の色でそれと分かるぐらい。
クサい話を、美しい風景の中に淡々と展開して説得力を持たせる手法は健在だが、この映画はクサさが目立ったかも。お金をかける様になってきたのか、クレーンを多用していて、それが違和感として出てくるのかもしれない。平地に据えたキャメラであればロングショットを撮ってもいわば点(人)と線(風景)だが、クレーンで俯瞰すれば風景を面で捉えられる利点はあるものの、本来人間の目が無い場所から風景を眺めるのは違和感があるのだ。
だけどそれほど悪くないとは思いますよ(フォローになってないけど)。期待故の苦言という面もありますから。
などと云いつつ映画館は平日の昼間から凄い混み方で、何故かと思って訊いてみたら、ここ「銀座テアトルシネマ」に限らずテアトル系は、毎週水曜日、誰でも(男女問わず)1,000円で映画が観られるのだそうな。気を付けよう(私は)。
早朝の地震(茨城県南部を震源とする震度5弱)で起こされたお陰で、眠い眠い。それでも耐えて、夜零時よりの衛星放送で、「ジャック・タチJacques Tati)」(フランスの喜劇俳優・映画監督 1944-1982)の「僕の伯父さん」を(ウイスキー呑みつつ)見始めたのは良いが、翌日目覚めて考えるに、最後まで観た記憶がない。ストーブは消してあり、蒲団に入っていたからきちんと寝たのだろうが、面白かっただけに悔しい。
「DVDを買ってでも最後まで観てやる!」と意気込んだのは良いが、調べてみたら彼の作品集という事でDVDボックスは17,640円。う〜ん、意地でも観ておくんだった。


「豪華ケンラン」(オペラ座の怪人)


柏に、映画「オペラ座の怪人」を観に行く。あの「ソ」から「シ」までを、半音ずつ(ピアノで云えば黒鍵も)順番に五つ弾くのを行ったり帰ったりするダケのテーマ音楽のアレである。こういうアホみたいなメロディーを作って金取る人を「エラい」というのだ?
筋はともかく、凄い。「豪華絢爛」というのは、この映画を云うためにあるんじゃないか(んなわけないけど)という位凄い。観ても損はない。最後はお決まりの、「愛による救済」で大団円!なのだけど。
帰りに高島屋八階の「GINSEI」にてCDを買う。
久我山(東京都杉並区)(何か杉並区の紹介をする良いページが無いかと探していたら、「杉並の歴史」というサイトを発見。「杉並区の旧町名」が面白い。)のピアノの先生に、棚を眺めつつ電話。ブレンデルを勧められるが、結局バックハウス(「ヴィルヘルム・バックハウス」1884-1969)に(済みません)。私が倒れたおり(なんて云えるのも今や感慨深い)、ここに滞在していた母親が残していったCDがその、バックハウスの物であって、それを気に入ったのだった。
市井の意見を問えば、「楽譜の通り」とか「厳格」と云った言葉が出てくるが、何か憑依した様な情熱的な、恐ろしいまでのその演奏は、気迫まで感じられてそら恐ろしい。
なんて云いつつ半年前まで「『アシュケナージ』? 何が凄いの?」なんて云っていたんだけど。今もそれにさして変わりはないかもしれないが、知ったかぶりをするというのも、その第一歩だとも思い。
胃の調子が悪いので、「紹興酒 (600ml)」を買ってきた。中国の老酒の一種、以前はよく呑んでいた覚えがあるのだが、現在の体の状況?では蒸留酒系を探した方が良いみたい(「紹興酒」は醸造酒なので)。酒を呑む度に七百幾らでは…


治ったんだか治ってないんだか

先日ひいた風邪が尾を引いているらしい。薬を飲んで完治したつもりが、そのままダラダラと。治ったつもりで千倉に行ったりすると、次の日必ずぶり返してくるので、油断ならない日々。完全に治そうと思うと家に軟禁状態で、出掛けられない。
昨日今日、やっと完治と思った(これで三度目ぐらいなのだが)ら、今度は胃に来て、食べると胃がむかむかする、気持ち悪い、痛い。
しばらく家に閉じこもって、油断することなく本格的に治そう。あぁ…
と一通り愚痴を書いて、本当に書きたいのはこれから。
以前から作家の池澤夏樹氏のメールマガジン「異国の客」を購読していて、その中で知ったのだが、氏の近刊、写真家本橋成一氏との共著「イラクの小さな橋を渡って」の英語版、フランス語版、ドイツ語版が翻訳されていて、上記リンク先から無料でダウンロードできるのだ。
実際出版されている写真集を、クオリティーは全く劣るが、無料で自分のパソコンで観られる様になるとは凄い。これだけの良い物を。
繰り返しになるけど、クオリティーは出版物とは全く比べ物になりません。


私は幸福です…?(ビフォア・サンセット)


撮影の仕事で音羽(おとわ)(東京都文京区)へ。都会の真ん中に、丘に建つ豪邸。「旧鳩山邸」とかで、和夫(衆議院議長)、一郎(総理大臣)、威一郎(外務大臣)、由起夫(衆議院議員)、邦夫(衆議院議員)…と続く名門政治家一家のお屋敷。門を入ってくねくねとした坂を登ると、「お屋敷」に必須?の「鹿の首」がにょきっとお出迎え。今は500円(障害者は300円)で、公開されているらしいが、高いので、外から眺めるのみ。
門の所には、五代目の都議会議員「鳩山太郎事務所」の縦看板が。どういう事務所やねん!
麹町(こうじまち)(東京都千代田区)に行ったので、折角だからとJCIIへ。
明治の古写真 「スティルフリードが見た日本」』外人が見た江戸時代の「オー!エキゾチックジャポーン!」の湿版写真。作者の動機はそうでも、それが記録となるのでしょう。
仕事を終え、新宿のコニカミノルタプラザにて(いずれも2月14日まで)
わだ晶子写真展「豊美なる伝統行事」〜ヒンドゥークーシュ山脈の異教徒カラーシャ族〜』『高田昭雄写真展「橋脚になった島」1972〜2004』『兼平雄樹写真展 「同潤会江戸川アパートメント」』を観る。
「同潤会江戸川アパートメント」は、もうちょっと陰の部分があった方が良いと思う(いろんな意味で)。あああけすけにカラーで撮られると…
恵比寿ガーデンシネマにて、映画「ビフォア・サンセット」(Yahoo!ムービーによる解説)を観る。
十年前、一夜を過ごした男に再会した男女の、飛行機がパリを発つまでの限られた時間に再燃する恋、ひたすら会話のみ。面白い映画なのだが、何か…
それは私が25歳だからなのかもしれない。
久々に再会した男は、流行作家としての地位と恵まれた家庭を持つ。ヒステリックになる女に、男は様々な気苦労を説明し、云う。
「僕が君より惨めで安心した?」


ある一日(その二)


十一時に友人達と待ち合わせなので、開店?早々、新宿のコニカミノルタプラザに写真を観に行く。まあ御苦労さん、以上。
友人達と待ち合わせ、再び末広亭(末廣亭)へ。楽しみにしていた林家こぶ平が代演になっていて残念。春風亭一朝紹介ビデオ)、やっぱりうまいです。師匠(五代目 春風亭柳朝)譲りのテンポの良い噺っぷりは小気味良い。トリは春風亭小朝、演目は奇しくものトリ、柳家小三治紹介ビデオ)と同じ「芝浜」。小朝もうまいんだけどね、小三治の方がうまかったのか、芸に色気がありすぎる感(というよりむしろナヨナヨしてる感じ)。
新大久保の韓国人街の「松屋」(牛丼屋ではありません)で呑んだ後、いつものゴールデン街「K」へ。


小さな旅…じゃなくて仕事


4:30 起床。本日は千倉(房総半島の先っぽ)に仕事の撮影にて日帰り出張。朝風呂で目を覚まし、昨日の水炊きにうどん玉をぶちこんで置いたので喰う。
5:52 家を出る。館山行きの特急に乗るために東京駅へ。上野へ出ようと乗った常磐線は結構混んでいてびっくり。
東京駅に着き、目的の「京葉線」のホームへ。「何で同じJR東京駅でこんなに離れとるんじゃー!」
7:30 発の「ビューさざなみ3号」で館山へ。小学校の遠泳で来たなと思いつつ富浦を通過。
9:23 (高校の遠泳で来たなと思いつつ)館山着。特急はここまで。下りの鈍行を待つ間(40分)町をぶらぶら…と思ったら風強し。口の中をじゃりじゃりさせながら散歩。
10:01 館山発
10:11 千倉着 仕事自体は建物の写真を撮るだけなので数十分で終了。干物を買う。
昼御飯は何か地元の物を…と思ったが結局てんぷら蕎麦と熱燗。
南房総なんて少しは暖かいかと思ったらあにはからんや、外海から吹き付ける潮風が強くて…
12:54 千倉発。千倉発の期間限定の特急を発見。帰りは蘇我で降りて、武蔵野線経由で帰るつもり。車窓には青い海の向こうに以前行った久里浜の発電所の三本煙突が。寝ていれば蘇我に着く、と思っていたら本当に少し寝てしまった。お陰ですっきり。
降りる間際にトイレに行こうと思ったら車椅子用トイレがあった。最新の車両って違うのね〜