リズム

東京都写真美術館にて「植田正治:写真の作法」(2月5日まで)を観た。
早稲田の穴八幡宮に「一陽来復(いちようらいふく)」の御札を買いに行くついでに、昨日知って行った。
植田正治は昔好きで写真集も二冊ほど持っていたのだが、お決まりの砂丘の演出がイヤになって、最近は特に興味も無くなっていた。
今回も砂丘や戦前の写真が半分を占めていたが、それほど演出っぽく無く、普通の風景の中に氏のリズムを発見して、人物を配したような写真(今回の展示で云うと右奥の1/4ぐらい)が面白かった。場を離れ難く、何度も観てしまったから会場の人や受付の人には変に思われたかもしれない。


須田国太郎展

一昨日の金曜日、数日ぶりに都内に出たので、I社への納品がてら、竹橋の国立近代美術館に行き、「須田国太郎展」を観た。(3月5日まで)
絵は大体黒い部分が多くて、本物以上に(おそらく)コントラストが高い状態なのだが、その陰翳が、様々な色を煮詰めた様な黒で物凄い。
会場には諸処の休憩する椅子に(何度も云ってる気がするけど、こういう部屋の真ん中にしつらえられた椅子に座って絵を眺めるというのは至福である。)、この展覧会の図版が置いてあって、その中の印刷物と本物を比べられるのは面白い。
印刷物は、絶対的な黒と白の指標が無い(どこが一番の黒だか白だか分からない)から、絵の中で一番黒い部分、白い部分を、それぞれのどん詰まりとしている様で、その「どん詰まり」近辺(殆ど真っ黒に近い様々な色)を観る事はできない。
また白の部分も同様で、実際にはもっと柔らかいフワフワした絵(こういう絵もあった)は、内容を失っているようだった。


単レンズ眼の衰え

昨日(土曜日)、久々に作品の撮影に、コニカのヘキサー(HEXAR)を持って出掛けたら、唖然とした。
ヘキサーは35mmの単レンズ(ズームじゃないよ)が付いていて、この35mmという画角を頭の中で覚えてしまうと、カメラを一々構えなくても、「ここだとこういう絵が撮れるな。」とか「ここまでは入るな。」なんて事が分かって非常に便利なのだが、
それが効かなくなっている。頭の中で画面が構成できない。仕事でD2x17-55mm(35mm換算で25.5-82.5mm)というレンズを付けて使っているために、35mmという画角が分からなくなってしまったのだ。ズームレンズの弊害というのはこういう所にあると思っているが、正にその通りの事に自分が陥ってしまった。
我ながら呆れつつ、ショック。


久々に地元の病院など行ってみた


なんだかダルかったので、荻窪の歯医者「O」に定期検診に行ったついでに、二時頃近所の「K」医院へ。
「K」医院は住宅街の中にポツンとあって、絶対地元の人じゃないと行かないような所。中は如何にも昔ながらの「病院」と云った感じで、客が待っていても数人というのんびりした所。風邪程度で大病院に行くと、返って風邪が酷くなるだけだし。
等と思ったら、

…ここは昼休みが異常に長いんだった。
やっと開いて入ると、すぐ診察。「風邪ひいたけど病院は行かなかった。」話や「家に体温計が無い(もったいない。それに体温を見たからといって熱が下がるわけでなし。)ので熱がどれだけあったかも分からない。」話をしたら、「キミは(あんな病気をしたのに)案外呑気なんだねえ…」と呆れられ。
入った所に昔からある陶器やら。先生のフィギュアなんじゃないかと思うぐらいそっくりです。


「生きる!シングルマザー」(スタンドアップ)

映画「スタンドアップ」を観た。
いや本当は、秋葉原に用があったので銀座で「THE 有頂天ホテル」でも観ようと朝一の回目指して行ったのだが、恐ろしく混んでいたので、近くでやっていたこちらにしたのだ。隣の映画館でやっていた「SAYURI」の襟が逆(左前)の着物とか、ライターの様に「ボッ」と火が点くという火打ち石にも興味があったのだが、その為に千円払うのは何なので…
暴力をふるう夫から逃げ出し、二人の子どもを育てる決意をして実家に戻る女性。けれども両親の世話になっているわけにもいかず、すぐに鉱山で鉱夫として働き始める。
けれどもそこは男の職場で、ようやく最近裁判所の決定にしぶしぶ従って女性を受け入れ始めた所。十人にも満たない女性達は、卑猥な言葉・行為を浴びせられるのが日常茶飯事。男の方も単なる物珍しさや興味ならまだしも、男性の職場を奪った存在として見ていて、セクハラは陰湿を極める。だが職を失う事を恐れて、仲間である筈の女性達でさえも、口をつぐむ。
女性は男性の一人にレイプされそうになり、遂に会社に対し訴訟を起こす。
単なる男性優位の職場のセクハラに立ち上がる一人の女性。ではなく、一人で、その手で、裁判の具にされそうにさえなる子ども二人を養おうとする強い女性の物語。「メラッ」とくる強さでは無く、底に秘めた力強さがある作品。


ちっぽけな駅


またまた東急池上線の「蓮沼」という駅に来て、駅前の喫茶店にて担当のS氏を待ち構えております。(待ち合わせは駅なんだけど)
てかこの蓮沼駅、今時東京にこんな駅あるの?というようなちっぽけな駅。電車(東急池上線)も三両編成のワンマン電車だし。
のんびりしてて、良いやね。


東戸塚

只今、横須賀線東戸塚駅の改札の前にある、ドトールでお仕事撮影前の朝食中です。
戸塚なんて、ヨットスクール以外に何かあるの?と思いつつ、人はやたらたくさんウロウロ…じゃなくて出勤してる。
横浜の向こうだと聞いて五時に起きて(正確には目を覚ましたのが五時で、起きたのは半だが。)来たのだけど常磐線から横須賀線って以外と近い。九時半の待ち合わせなのに八時半に着いてしまった。
天気は良いのだけど空気が淀んでいて、建築撮影にはどうかな。風でも吹いてくれると良いのだが。また風邪ひいたりして。


スッカラカン人心地

実は今日ほど毎月十日の某I社の振り込みの日を心待ちにしていた事は無かった。
というのもレンズを買ってしまったお陰でスッカラカンになってしまっていたから。
今日は、殆ど風邪が治って来ていたけれども昨日、東浦和の日芸の先生宅にお邪魔して帰ってきたのが午前一時過ぎだったし、その前の日は東京を行ったり来たりしていたし、その更に前の日は八王子の美術館に「ホルスト・ヤンセン」の絵を見に行ってから調布で月刊CAPAの月例コンテストの「高校生の部」来の友人の写真展を見に行って、それから中学の友人と呑んでいたので、今日は家で一日ボーっとしていようと思っていたら、溜まっていたダンボールを資源ゴミに出した後、寝てしまって気が付いたら午後三時。
それからムクムクと起き出して、駅まで歩いて件のお金をおろし、駅前のマクドナルドで、女子高生が卒業旅行の相談をしているのを聞きながらお腹を満たして(昼御飯を食べていなかったので)、切れかかっていたほうじ茶を買って、帰宅。