「それぞれ楽しい」(プラダを着た悪魔)(007 カジノ・ロワイヤル)

一昨日、新文芸座(紹介)にて「プラダを着た悪魔予告編goo映画 による紹介)」と「007 カジノ・ロワイヤル予告編goo映画 による紹介)」を観た。
「プラダを着た悪魔」
ゆくゆくは硬派なジャーナリストになる為に、いわば腰掛け的に就職してみたのは一流ファッション誌の編集長アシスタント。ところがこの編集長のおばさんがファッション界のカリスマ的存在で、アシスタントを奴隷の様にこき使う「プラダを着た悪魔」。
だがアシスタントに就職した主人公の女性アンディは、野暮ったい服装を捨て野暮ったい彼氏も友人も捨て、徐々にキラキラしたファッションの世界にのめり込んでいく。
ニューヨークの一流ファッション誌の編集部に就職した主人公がファッションに目覚め、中身も外見も磨いて、ドレスを着て「そういう」方々の集うパーティに出て、憧れだった一流作家のシブイおじさまにナンパされて… 女の子が好きそうな世界だ。
僕はそういう世界を否定するつもりはなくて、その中で実際働いている人はきらびやかな世界とは裏腹に精神的にも肉体的にも大変なのだろう、本当に尊敬するけれども、何か、これが憧れる世界の現実と言いつつ、本当の辛さは描いていない様な所が鼻につく部分ではある。内容的には働く女性を応援するテレビドラマ、という感じ。テレビドラマじゃないからニューヨークが舞台だし、それが良いのかもね。
尤も、本当の内実を鋭くえぐっちゃったりしたら、明日からまたがんばって働こうという気力も失せちゃうだろうし、この程度が心地良いのだろうけど。
「007 カジノ・ロワイヤル」
「007」シリーズは結構好きで、映画館でもよく観ているし(この映画は映画館で、飲み込まれる様な映像と飲み込まれる様な音響で楽しまなければ意味がないと思う。)、サウンドトラックのCDなんかも買ったりしているのだが、期待に違わず今回も楽しませて頂きました。ただ、ポーカーのルールは勉強していくべきだった… カジノ・ロワイヤルというぐらいで、豪華なカジノで国家の金とテロリストの資金をかけた熱い戦いが繰り広げられるのだけど、ドキドキハラハラの展開でゲームが進んでいってもルールを知らないと、出されたカードを見て、顔が歪むボンドを見たり、悲惨な音楽を聴いたりしても、何も分からない。麻雀マンガを見ている様な気分(麻雀も分からない)。
楽しい所は相変わらず満載(もはや「水戸黄門のお銀の入浴シーン並」に定番?の水着の美女が夕陽を浴びて水と戯れるシーンとか、道路に縛られた美女が放置されて、ひかれそうになるとか。)で、今から次の「オースティン・パワーズ」(007シリーズのパロディ映画)が楽しみ。


はっきりしない天気の一日

京成電鉄町屋駅
今日は、新文芸座(紹介)で「プラダを着た悪魔」と「007 カジノ・ロワイヤル」の二本立てを観るべく、朝から池袋に出る。
新文芸座は、その映画のDVDが出る頃に「昨年気になった映画」みたいのを二本立てでやるので、気にはなっていたけれど見過ごしたといった風の映画を観られて重宝なのだ。(感想は明日書こうと思う)
ただ、二本立てなので二本の映画を続けて観なければならなくて、今日は10:50から「プラダを着た悪魔」。25分の休憩を挟んで13:05-15:30「007 カジノ・ロワイヤル」。いつも休憩時間は十分ぐらいなのだけど、お昼は長くて助かった。
コンビニで買ってきておいた菓子パンをお茶で流し込む。
池袋から西武線で少し行った江古田の学校の先生に、久々に写真の加工などについて訊く。学校から出たら少し雨が降ってきていた。
池袋に戻って、霧雨の中を都電に乗ろうと少し歩く。
東池袋四丁目の電停の側でラーメンを食べて(体験記)、そこからチンチン電車で三ノ輪橋の方へ。
電車の窓は結露して、道を行く車の明かりがぼーっと見えて、雨の路面を走る「シャー、シャー」という音が聞こえるのみ。王子の飛鳥山も真っ暗で見えない。尤も桜も終わったし、良いか。
都電は地図で言うと、東京の上の方をぐるっと巡って行くので、諸処の駅で背広姿のサラリーマン(半数が酒臭い)を乗せたら、行く先々で段々と降ろして、また駅で乗せる。
町屋駅前で降りて、荒川区のちっちゃなバス(コミュニティバス「さくら」というらしい)で、常磐線の南千住駅へ。
駅前にいかにも「大衆酒場」というどじょう屋があって、いつかあそこで一杯やりたいなんて思っていたら、再開発で周りの他の店と一緒に取り壊されていた
町屋駅。京成線の線路の下を、都電はくぐっていく。


「そうですか」(ブラッド・ダイヤモンド)

一昨日、映画「ブラッド・ダイヤモンド予告編goo映画 による紹介)」を観た。
アフリカの紛争地域で武器の資金源になっている、不法取引されたダイヤモンド。
アフリカ西部のシエラレオネでそれに絡む密売人のアーチャー(レオナルド・ディカプリオ)は、息子をゲリラに誘拐された現地人ソロモンを利用して、彼が隠した大粒のピンクダイヤを探させようとする、しかし一緒に行動する内、その関係は友情へと変わり…
まあこの通り内容はクサいし、(アフリカだからそれっぽいという事を期待しているわけではなく)その場の空気の様な物は感じられないし、何だかなあ、という感じ。こないだ観た、同じ内戦の中のアフリカを舞台にした「ラストキング・オブ・スコットランド」に比べて何とつまらない事。最後まで「遠くのアフリカで起こっている事」という空気が漂っている。映像に緊迫感が無い。
こちらの方がお客は入っていたけどね、出ているのがディカプリオだからかな?


失われゆく大邸宅

我孫子の土地が売りに出された故・井手口氏の大邸宅
駅に登る坂の途中にある故・井手口氏の大邸宅が壊されて、バラバラになって売りに出ている。
奥の高台の上に邸宅があって、来客者はそこまで車で上っていく旧鳩山邸体験記)の様な所だったのだが、何があったのか、切り売りされている。
山の上の向こうは、確か柳宗悦参考)の家。


格差社会の縮図

営業を開始した常磐線グリーン車の車内
大宮の先(上越新幹線にへばりついてるやつで行くトコ)で撮影で、八時頃我孫子を出ないといけない。ラッシュの電車に三脚やらカメラバッグやら杖やら持って乗るのは大変(それだしかなりメーワク)なので、3月18日から営業を開始したグリーン車という奴に乗ってみた。
他の車両は当然ながらギュウギュウなのだけど、ここ(グリーン車の一階席)は十数人しか乗ってなくて、通路側の席にカメラバッグを置いて、窓の外を眺めながらボーっと、防音されたここは別世界。
駅に着くと、並んだ人の足・足・足…が見える、普通の朝の駅の風景。グリーン車が停まってしまったので急いで普通車まで走る人の足が見える。
なんて自分が格差社会の上の方みたいな事書いてるけど、自分の金じゃないから乗ってみただけで、二度と乗りませんよ …多分。
席の上のランプが赤ならば空いている、緑ならば既に誰か座っている席(逆じゃないかと思うが)。


近所の洋食屋

明日撮影で、昨日は夜中の三時まで起きていたし、今晩は外で済ませて早く寝るかと思って、家から出て行った若松のバス停の並びの洋食屋「パルク」(体験記)に行って、ハンバーグの定食みたいなのを食べる。
家から近いし、夜九時までやってるし、度々ここにお世話になっているのだけれど、未だかつて他の客と居合わせた事が無い。別にまずいとは思わない(特別おいしい訳でも無いのだが)し、高くもない(ハンバーグの定食が830円)と思うのだけど、この街道筋では駐車場が無いのは痛いだろう。とはいえ地元客が相手とは言ってもこの住宅街ではわざわざ家の前で食事をしようという人も限られる。けれどももう長くやっていて、商売気も無くて居心地が良い。昭和四十年代の安普請の洋風の家と言った趣である。
今日はここでハンバーグの定食を食べていたら、始めて他の客が入ってきた。案の定同じ様な年齢の男だが。そして席についてメニューも見ずに注文を言ったら後は、携帯ゲーム機に夢中だった。


「己を知る」(ラストキング・オブ・スコットランド)

京成ローザの客席
映画「ラストキング・オブ・スコットランドYahoo!ムービーによる紹介予告編)」を観た。
仕事も一段落して、「観ようと思っていた『ラストキング・オブ・スコットランド』でも観るか…」と思って今やってるトコ調べてみたら、いつの間にやら首都圏では京成の千葉中央駅側のココ「京成ローザ」だけになってた。それも17:40と20:05の二回だけだし。公開はそんなに前じゃないし、それほど反応が良くなかったのだろうか。でもアカデミー賞だしなあ。写真は上映十分前。
1971年、ウガンダの革命を成し遂げた民族の英雄、アミン。
イギリスはスコットランドで医師の家庭に生まれ、親の期待通り医師の免許を取得した青年。
ある日突然(突然突飛な行動をとりたくなる事は自分にもよくあるし、よく分かる。)青年は、目をつむり地球儀を回して指さしたウガンダに行き、医師として地元住民の為に働く。
ある日、革命を成し遂げた将軍アミンが村に来て、些細な怪我を治療したのが縁で、大統領の専属医にならないかと誘われる。一旦は断ろうとするものの、アミンの人間的魅力・カリスマ性、そして好奇心・興味によってそれを受け入れ大統領の専属医となる。
しかし権力を握ったアミンは、段々と人間不信に陥り、側近の粛正、虐殺へと、独裁者への道を、順当に、登って行く。
けれども独裁者の信頼を一心に受けてしまった青年は、もはや独裁者から離れる事はできなくなっていた。
独裁者、アミン役の俳優がうまく、独裁者のカリスマ性を良く表していて面白い。
自分の守備範囲というか、己をしっかり知って、しっかり自分の所に足を付けて置かないと、フラフラして気が着いたら沼に足を突っ込んで、抜けないなんて事になりかねないし、何も身に付かずともフラフラして戻って来てみたら自分が立っていた所は地面がぐずぐずになっていたり、そんな事を思ったり。
あ、映画は面白かったです。