副反応

中川沿い

新型コロナウイルスのファイザー製のワクチンを7月10日、7月31日に受けた。一度目は特に何も無く、二度目受けた後。
午後受けた接種当日は何もなかったが、接種翌日、仕事をしていたら微熱が出てきた。喉が痛いだとか頭が痛いだとかがなく、ただ発熱するというのも辛い。
気持ちは大丈夫なのだけど体は怠いし、けれども大丈夫な様な気もするし。でも頭はボーッとしていて日頃ならばあり得ないミスを繰り返す。
八度ぐらいまで上がった所で家に帰り、解熱剤を飲んで寝ていたら、翌日には嘘のように熱が下がり、怠さもなくなって健康な状態に戻っていた。

写真はいつもの散歩道の途中。「車が停まっていなけりゃ良いんだが」と毎回思いながら通るのだけれども、いつ通っても車がいるので、しびれを切らせて撮ってしまう。車が停まっていても、「なかなか良い景色じゃないか」と言う事で。
写真は、撮りたくない物も入ってくる。けれどもそれが良くないという事では必ずしもない。


久方ぶりの房総へ

久々に、房総半島に行ってみた。七年前の写真展のため、足繁く通って以来。

昨年の台風で、方々に青いビニールシートが見える。割れてしまった出窓にビニールを張ったまま営業する床屋。房総は更に寂れた様に見えた。
その時お昼を食べた食堂は潰れていた。
富浦で降りて、近所のウエルシアでビールを買って、海岸に座って飲む。
“富浦の原岡海岸"

その時撮った写真の場所を、再訪。こちらは特段変わった風も無く、舗装が変わって、枯れそうな松が枯れて、面白くもない風景に。
“富浦の雀島に行く道"
こちらがその時の写真。
富浦の雀島に行く道

そして日が暮れ、帰る。駅の跨線橋から。
富浦駅の跨線橋から


風鈴を買う

“篠原まるよし風鈴"

“篠原まるよし風鈴"

今夏は風鈴を下げていなかったのを思い出し、昨日、麹町での打ち合わせの後、盆過ぎて風鈴を買いに。
「江戸風鈴」で検索したら店が三軒出て来たので行きやすそうな御徒町の「篠原まるよし風鈴」へ。大江戸線新御徒町駅スグ。

手狭と見られる店内は、絵付けの作業場が販売所も兼ねている。色々な柄があったが、伝統の金魚の柄が良いと言うと、金魚の絵の風鈴を全部出してくれて「鳴らしてみて好きな音色の物を選んで」と。高い音でチリンチリン言うのも良いが迷った挙句、低い音でカランカラン言うのを選ぶ。

奥では店主らしきおじさんが、お腹を出してガラスを吹いていた。


御前崎へ

木曜日の朝七時過ぎに家を出て、御前崎に向かった。
御前崎へは、静岡からバスで相良(さがら)という所まで行き、またバスを乗り換えて行く事は分かっていた。

朝の下りの新幹線は日帰り出張の会社員で結構混むことは分かっていたので、東京での発車20分程前には乗り込み、自由席の窓際の席を確保していた。
発車十分前になっても窓際の席は全て埋まっていたが、その他は五分程度だった。「そんなに遠くへ行かない『こだま(名古屋行き)』はそれほど乗らないんだな」と思ったら、発車五分前になって急に混み始め、窓際と通路側の席は完全に埋まり、三列の真ん中の席が空いている程度だった。発車して品川を出ると、この車両は完全に席が埋まってしまった。

東京は晴れてもう梅雨明けかという天候だったが、小田原を過ぎた辺りから雲が多くなり、熱海を過ぎて丹那トンネルを抜けると雨が降り出した。自分の作品作りの場合、かんかん照りは嫌で、影が出ない一面の曇り空が好きなので、多少の雨は仕方ないかなという気はしていたので、さして気にならなかった。

静岡で降りて、九分後に出る静岡発の相良行きのバスを探す。静岡駅は大きい駅で、南口に出てしまったけれどもそこでは無くて、北口の静岡鉄道バスの案内所で訊く。小雨が降っていたので案内所のおばさんは「そっちは横断歩道があるから屋根のある方を通っていけば」と言ってくれたけれども、雨に濡れながら走っていった。

バス停で待っていたと思っていた人は皆、前の静岡空港行きのバスに乗るか、それを見送るかして立ち去り、結局相良行きのバスに乗ったのは僕を含めて三人だった。その内一人はすぐに降りてしまったし、もう一人のお爺さんもしばらくすると降りてしまった。

“しずてつジャストライン

途中焼津辺りで高速道路に乗るが、ここら辺りで雨が強くなり、前方の視界もかなり悪い叩きつけるような雨が降った。

数分降り続いた雨も上がり、高速も降りて市街地を走っていた。経路を見る限りこの路線はもっと海が見えるのかと思っていたが、実際はまず海は見えず、多少松林の間から見えたのは最後の静波海岸から終点の相良営業所の間の区間だけだった。

実は相良まで、十年前仕事の撮影でこの路線で行ったことがあって、その時はもう眠くて一番前の同じ席で居眠りしていた。バスも全く同じバスだったと思う。随分古いバスだ。向こうから来るバスも。

“しずてつジャストライン

相良営業所には少し遅れて着いたので、そこから先の御前崎方面に行くバスには乗れないかと思ったが、待っていてくれたので乗る事ができた。御前崎の町中を歩くのが目的なので、御前崎までは行かず手前の地頭方辻で降りる。このバスは東海道本線の静岡の少し先の藤枝から相良を通り御前崎を回って同じく東海道本線の袋井に行っていた静岡鉄道駿遠線に沿った道をバスが走り、廃線跡を利用した太平洋岸自転車道への案内板が道の所々に出ている。

地頭方辻で降りて気の向くまま御前崎方面を目指して歩く。時折雨が降っては止むが、それほど強くない。この程度なら良いかと思いながら持っていた折りたたみ傘も差さずに歩いていたら、雨脚が強くなってきて、本当の豪雨になってきた。この頃はもう市街地を離れ港へ向かう一本道を歩いていて、港湾の船に荷物を積むトラックが猛スピードで走っていって水をかけられ、雨宿りする軒も無し、ただ全身ずぶ濡れで歩くのみだった。数日前買った、魚が一面に描いてあるシャツを着て行ったのだが、それが雨を降らせてしまったのか。

雨が上がり、浜辺に行って見ると小学生の集団が海に浮かべた浮き輪を繋げたようなアスレチックで遊んでいる。浜辺の段になっている所で小学生の荷物の番をしながら携帯電話をいじっていたおじさん(多分校長先生か何かだろう)に訊いてみたら、静岡市内の小学生が、海水浴に来ているのだとか。「雨上がって良かったですね〜」なんて話をして、数枚写真を撮る。

ふと見ると今来た道の方に「海鮮なぶら市場」というのがあったが、ここを逃すともう昼食を摂る所が無さそうなので、入り、鰹を食う。もう二時近く。

これ以上御前崎の先の方に進んでも何も無いので、浜岡方面に向かって歩き出す。
04年に御前崎町と浜岡町が合併してできた御前崎市だが、御前崎中心部から浜岡中心部へ向かう道は、畑と少しの家があるだけで畑ばかり。

降った雨が水蒸気となって蒸れて、暑い。

浜岡の町をぶらぶらして、浜岡原発の方に行くと、丁度終業の時間らしく、大勢の人が入口から歩いてくる。ここも海側の、周りから一段低くなっている所に原発が建てられていて周りを森で囲まれているので、原発を見る事はできない。浜岡原子力館なるPR施設の展望台に行かないと見えないらしい。周辺住民は、原発を意識せず暮らせるようになっている。

気が付いたら相良へ帰るバスの時刻まで三十分ほどになっていて、そのバス停がどこにあるのか分からないので、急いで歩く。その名も「原子力発電所入口」なるバス停は、原発の近くには無いらしい。iPhoneの地図を頼りに歩く。
原発から出てきた人は、大抵が駐車場に向かって歩いて行くが、一人僕と同じ様にバス停に向けて歩く男性が居たので、後ろを付けるように歩いて行った。バス通りに出た事は分かったのだが、相良方面行きのバス停がどこだか分からない。
横断歩道で信号を待っているその人に訊いてみたら、反対に行く御前崎営業所方面へのバスとは100mぐらい離れた所にそれはあった。
結局二十分前にバス停に着いてしまったので所在無くしていると、バス停裏の道で赤ん坊を抱えた男性がお辞儀している。さっきバス停の場所を教えてくれた原発で働いている人で、ここが丁度家だったらしい。

18:06のバスで相良営業所に着き、十数分後の静岡駅行きの特急バスで同じ様に帰る。
帰りは新しいバスで、席毎にUSBの充電口が付いている。

“しずてつジャストライン

19:45に静岡駅に着くが、19:52の新幹線には乗れず。
20:38の新幹線に乗り、帰る。帰りはほどほどに混んでいたが、静岡で降りる人もいて、窓際に座ることができた。
気が付かなかったが、静岡駅のホームには人の背丈ほどもある駅名板に「静岡」と書いてあって、少し列車が進入してくる方向に傾いている。通過中の列車からこれを見なければいけないのか。これは通過される各駅のホームにあるのか。

“静岡駅新幹線ホームの大きな駅名板"

我孫子駅に着いたのは22:38。


八丈島日帰り出張で飛行機に乗れなかった話

“八丈町コミュニティバスの中から夕暮れの八丈島"

伊豆諸島の八丈島の建物の撮影に日曜日の一昨日行く事にしていた。

なぜ日曜かと言えば、撮影する建物が官公庁なので、日曜日ならば駐車場に車も居ないだろうという事だ。ただそこは町民ホールも兼ねている建物なので、週末はイベントがあって駐車場にたくさん車が停められるけれども、一昨日の日曜日はイベントが無くてちょうど良い(翌週以降は毎週の様にイベントがある)、という情報を得ていた。

自宅を朝四時四十分に出て、羽田空港に着きANAのカウンターで搭乗券を買い、その時カウンターの人に「この三脚を持ち込みたいのだけど」と言ったら「手荷物窓口で見て貰ってください」という事で横の手荷物窓口に行って「この三脚を機内持ち込みしたいんだが」と言うと、見て「持ち込みOK」の紙のタグを貼って貰った。
これでやる事は済んだと思い階下のコンビニでパンと水を買って食べ二十分位前に搭乗口の手荷物検査場から入ろうとしたら、この三脚は駄目だと言う、ANAの手荷物窓口に行って預けて来いと。手荷物窓口に行くと、もう載せる荷物は締め切ってしまったので、次の昼の便で届けるとか言う。着いてすぐ使うから駄目だと言っても埒があかないので、搭乗口の手荷物検査場に戻ったら、もう飛行機締め切っちゃったから人も乗れない、次の便でと言う。基本的には「ANAで何を言ったか知りませんが」という口調。ANAのカウンターに行ったら「次の便で行って」と。
たらい回しにされて乗れなくて、怒りは収まらなかったが、安全上の決まりなら仕方ない。これ以上ゴネてもどうにもならないだろうし、仕方なく三脚を預け、次の昼の便に乗る事にして手荷物検査場を通ったが、四時間どうしたら良いのか。

朝、早かったし中のソファで寝るかと思ったけど、気が高ぶって寝られない。結局四時間座って待って、昼の飛行機で行き、撮って帰ってきた。

午後は逆光になって良くないという役場の人の話だったけれども、ホール側は良く撮れて助かった。逆光の役場正面側は窓際に多くの荷物が置いてあって、敢えて撮る状況では無かった。もし良い画が撮れなかった場合、自腹で宿泊して翌朝撮るのも仕方ないな(けれども駐車場は車で一杯だろう)と覚悟はしていたけれども、幸運に救われて、最後の五時半の便で帰ってきた。とても疲れた。レジャー帰りの客ばかりの機内で客室乗務員が気を利かせて「美しい八丈島の思い出を胸に、明日からがんばってください。」なんて言うもんだから余計疲れた。

今更どうこう言うつもりも無いし、対応は正しかったと思うけれども、今後そういう事になって乗れないという人が出ない様に、書き留めておく。

写真は撮影が終わり空港に向かうバスの中から。