信心、卒展、映画、酒。


銀座に映画を観に行く(一昨日は柏に行き、段々と遠出のリハビリ。)が、11:25の回には間に合いそうもなかったので、13:55の回に目標を変更し、雨の浅草を歩く。と云っても寒くて寒くて、東武浅草を降りて、雷門から仲見世を通って浅草寺へ。十円玉を切らしていたので、五円玉を御賽銭に、殊勝にも「南無観世音菩薩」。
銀座に着くも、外は寒いので地下道を都営浅草線の東銀座から歩いて「富士フォトサロン」へ、卒展シーズン。
東京工芸大学芸術学部写真学科卒業制作展』(今日まで)。元は東京写真大学と云った由緒ある大学。
今や既定の表現方法としての「逸脱した表現」が多い。
東京綜合写真専門学校第45回卒業展』(今日まで)。写真の専門学校としては歴史のある、作家的要素の強い日吉(東急東横線 横浜市港北区)の学校。
やんちゃな感じは無いが、こちらの方が面白い。一旦社会に出た人も多いだろうから、その「人生経験の差」の様な物が出るのだろうか? 置いてあった学校紹介のパンフレットには講師紹介のページがあって、方々から写真家(写真評論家)をかき集めているが、半分ほどが日芸卒というのは何とも…
映画「故郷(ふるさと)の香り」を観た。昨年観たションヤンの酒家(みせ)」の霍建起(フォ・ジェンチイ)監督の最新作。日本では「山の郵便配達」の監督、と云った方が通りやすいかも。
個人的には、「ションヤンの酒家(みせ)」をいたく気に入っているのだが、今回の作品は、「山の郵便配達」に逆戻りした感じ。それを期待する向きもあるのだろうが。
物語は、数年ぶりに故郷に帰った男(ジンハー=井河)が、今は村の幼馴染みの(ヤーバ)と結婚している初恋の人(ヌアン=暖)に会う。という話。人名と読みが繋がっていないと、字幕では人名が漢字だったり片仮名だったり。
それともう一つ、過去の思い出と現在が交互に進行していく形式なのだが、現在観ているのが過去の事なのか、現在の事なのか、それが分からない。びっこひいてる筈の初恋の人(ヌアン=暖)がぴょんぴょん飛び跳ねているので「これは過去の事か」と気付くか、或いは華やいだ色、多少アンバー(赤褐色)がかっているような全体の色でそれと分かるぐらい。
クサい話を、美しい風景の中に淡々と展開して説得力を持たせる手法は健在だが、この映画はクサさが目立ったかも。お金をかける様になってきたのか、クレーンを多用していて、それが違和感として出てくるのかもしれない。平地に据えたキャメラであればロングショットを撮ってもいわば点(人)と線(風景)だが、クレーンで俯瞰すれば風景を面で捉えられる利点はあるものの、本来人間の目が無い場所から風景を眺めるのは違和感があるのだ。
だけどそれほど悪くないとは思いますよ(フォローになってないけど)。期待故の苦言という面もありますから。
などと云いつつ映画館は平日の昼間から凄い混み方で、何故かと思って訊いてみたら、ここ「銀座テアトルシネマ」に限らずテアトル系は、毎週水曜日、誰でも(男女問わず)1,000円で映画が観られるのだそうな。気を付けよう(私は)。
早朝の地震(茨城県南部を震源とする震度5弱)で起こされたお陰で、眠い眠い。それでも耐えて、夜零時よりの衛星放送で、「ジャック・タチJacques Tati)」(フランスの喜劇俳優・映画監督 1944-1982)の「僕の伯父さん」を(ウイスキー呑みつつ)見始めたのは良いが、翌日目覚めて考えるに、最後まで観た記憶がない。ストーブは消してあり、蒲団に入っていたからきちんと寝たのだろうが、面白かっただけに悔しい。
「DVDを買ってでも最後まで観てやる!」と意気込んだのは良いが、調べてみたら彼の作品集という事でDVDボックスは17,640円。う〜ん、意地でも観ておくんだった。


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