プリントと天候

芝浦のPGI(Photo Gallery International)に『三好耕三作品展「海廻り」』を観に行った。
内容は、氏お得意の8*10(インチのフィルムを使う)カメラで、三脚に固定して日本の海岸線の風景を写した白黒写真。プリントは、総じて評判通り巧いが、その巧拙は、現場の天候にやはり左右されてしまうなあという印象。
私は、写真のプリントなどに注力する余り、内容を置き去りにしてしまうのは本末転倒であると考えているのだが、プリントで見せる写真は(少なくとも観る側はそう観たが)、それが目立ってしまって。
ここPGI(Photo Gallery International)は、写真のプリント(紙焼き)を商品として扱う、特異な考え方をしている。しかし市井の人々には、写真の値段なぞ、ネガから幾らでも複製できるコピー程度にしか思われていないから、一枚十数万円などとても信じられない値段に違いない。
こういう考え方が日本にも浸透してくれれば、「写真作家」と云われる人々ももう少し生きやすくなるんだろうけどね。


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