懐かしい再会

「高岸忠敏写真展『秩父景』より(一部)
コニカミノルタプラザに行った。一人なのでじっくり腰を据えて観るかと「高岸忠敏写真展『秩父景』」。
お義理ではなく本当に良かったのでジロジロ観ていたら、その中の一枚、秩父での遺跡発掘の現場に某テレビ局でカメラマンの助手のバイトをしていた数年前の自分を発見。テレビカメラの右隣に居る落ち着かなそうなオトコ。(許可を得て撮影)
確かに有能な助手ではなかった。「他人を助ける」なんて事はできない人間であったのに。やってみようと思い立ったのも「若気の至り」ってヤツでしょうか。


旧朝香宮邸美術館

東京都庭園美術館内の階段
浅草演芸ホールに出かけたが、混んでいたので落語は諦めて新宿のコニカミノルタプラザに写真を観に行く。浅草〜新宿は、都営地下鉄を使ってタダで済ます。
存外にも、プレミオ(新人賞)の二作品よりも、『ワンダーアイズ写真展「Viva! ブラジル〜アマゾンからスラムまで、子どもたちが写した世界〜」』という奴が面白い。世界の様々な国の子供たちに使い捨てカメラを渡して、自由に撮ってもらおうという企画。他の二作品が「高い光学性能を持った機材による、突き詰めた一瞬」であったから尚の事、そのカメラ(と云っても「撮りっきりコニカ」だが)を持つ子供たちの気負い無い視線に、好感を持った。小難しい話は嫌いだけれども、写真の歴史的に云えば、「ラルティーグ」の少年時代を思わせる筆致。
目黒の「東京都庭園美術館」に、以前から観たいと思っていた「幻のロシア絵本 1920−1930年代展」を観に行く。
旧朝香宮邸内部を美術館として公開したこの建物は、居間や寝室(無論片付けられてはいるが)がそのまま使われていて、建築としても一見の価値あり。開け放った浴室をのぞき込むと絵が展示してあって驚かされる。


「あっさり」写真の系譜


品川の原美術館で、野口里佳写真展「飛ぶ夢を見た」を観た(ややこしいな〜)。この人、以前から注目してはいたのだが、写真を直接観る機会を逸していた。最近、日芸卒という事を知り、「お、同窓生じゃん。」というのもあり、行ってみた。
僕は最近の若い人にはやりの(という云い方が既にジジイだな)、「あっさり写真」(ブローニーで、カラーで、すっきりした風景を撮って…)というのが割と好きなのだが…
僕は不謹慎?にも、美術館の休憩椅子なんかに座って、「フゥー」と一息つきつつ、ボーっと絵や写真を眺めるのが好きなのだが、余りこういう事には向いていないかも、飽きてくる。
きっとこういう写真はきちんと向き合ってジロジロと凝視する物なんでしょうな。
入ろうと思ったら、日芸写真学科のN先生に会った。この前もお会いしたし、あんまり「久々」という感じはしない。
この美術館、サイトは情報伝達よりも「見た目のデザイン」を重視したFlashばりばりのサイト。だが立地は良く、都会のオアシスの様相。良いです。入場料が安けりゃね。
美術館の入口付近にあった今時珍しい「ピンクの電話」。


「演技力」?


芝浦(東京都港区)へ。屋形船と、真新しいビル群と、空港へ向かうモノレールと、汐の香り。
東京都写真美術館(都写美)」にて、トルコ映画「少女ヘジャル」を観る。(予告編はこちら
演技の事は分からないけど、「うまい」とはこのヘジャル役の女の子のような事を云うのだろう。ほとんど台詞がない(トルコ語が話せない)にも関わらず、その存在感(「かわいい」というので多分に得をしている部分はあるのだろうけど)。
ついでだし、館内で先日始まった、「世界報道写真展2004」をさらっと見る。
「グロけりゃ良いのかよグロけりゃ」という感じ。全体に「これで一発名をあげてやる」みたいないやらしさが写真からぷんぷん漂ってきて、「戦争の悲惨さ」なんて言葉は空虚に聞こえる。
ここ数年観ているけれども、明らかに「レベル落ちたな」という感じ。
同じ場所で以前からやっている奈良原一高さんの回顧展の方が数倍良い、と思う。