ぶらぶら帰る

太平洋の日の出
朝は布団の中から日の出を拝む。太平洋を望む旅館の一番良い部屋なのだ(何しろこんな時期に泊まる奴も居ないから)。
旅館前の海岸で、朝日を臨みつつ海の水で顔を洗う。落語「芝浜」にこんな場面があって、前から一度やってみたかったのだ。
ランダムに寄せては返す波をすくうのに四苦八苦。足濡らす。「男の夢」とは、はかない物なり。
朝の散歩がてら、駅まで電車の時間を見に行く。こうして知らない街中をぶらぶら歩いていると、自分の存在という物が疑わしくなってくるな。
チェックアウトして、九時半頃「河原子」から「ちん電(日立電鉄)」で常磐線の「大甕」を素通りし、山側の終点「常北太田(茨城県常陸太田市)」へ。
すぐ裏手は水郡線の「常陸太田(茨城県常陸太田市)」。のんびりしていたら、接続を待っていた列車が出ていってしまった。この十時二十一分の次は十二時ちょうど。おい〜、廃線の日立電鉄の方が本数あるよ。
駅構内には、「水郡線活性化の為に、切符は往復で買いましょう。」の張り紙。大変だなあ。
土地の人に勧められるまま、時間潰しに入った喫茶店「煉瓦屋」で思いの外長居してしまい、駅に訊いてもらって、次の一時十三分に乗ることにし、ぶらぶら帰る。


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