高知着

9:37に宇和島を出た列車は窪川で降り、11:47に窪川に着いた。
ここで線路は二手に別れ、西に折れれば足摺岬の方へ。東に折れれば高知に向かう事になる。
次の高知行きは13:08で、それまでに駅前で昼飯でもと思い、四万十川の鰻でもと思ったけれども、
田舎の駅前を歩いて思いの昼食を探すのは大変であるという事はもう分かったので、本当に駅の前に一軒開いていた食堂に入りメンチカツ定食を。そして高知ユースホステルに電話して今宵の宿をとる。
宇和島からここまで来た予土線と同じ単行のディーゼル車だが、山の中をしばらく行くと、山が開け海が見えてくる。

13:08の普通高知行きに乗ると三時前には高知の二つ手前の宿への最寄り駅、円行寺口に着いてしまう。高知は一度来ていて、大体の観光地は回ってしまったし、良い町なのだけど、大した観光地が無い事も知っているので、円行寺口で降りて直接宿へ向かう。
高知ユースホステルは、最寄り駅から1キロ近く歩かなければならないのだが、昨日の宇和島ユースホステルの事を考えると、また他のユースホステルの事を思い起こすと、極めて交通至便と言わざるを得ないだろう。
一旦宿に荷物を置いて、南に歩き路面電車の電停を見る。宿の人は「坂本龍馬の生家もありますよ」と言っていたけれど、私は行き交う路面電車を眺める方が余程楽しい。
路面電車の走る町って何かゆったりしていてリズムがあって好きだなあ。

走りながら「(低い)ふぁら(高い)どら(高い)ふぁら(高い)ど」というオルゴール帰宅後MIDIを作ろうと思っていたら既にありました、「録り鉄」恐るべし。)を流すのは何なのだろうか。松山の路面電車 (伊予鉄道市内線) も同じメロディだった。
今晩はごはんの心配をしなくて良いので気楽だ。


宇和島を出る

昨夜は、知り合いからうまいと聞いていた宇和島駅から五分程の橋の袂の「ほづみ亭」にて地の酒と魚を。
宇和島の「ほづみ亭」にて
このイシモチみたいな魚 (名前忘れた) うまい。
宇和島の「ほづみ亭」にて
はらんぼという小魚のすり身ちぎり揚げもおいしかった。中がフワフワしたじゃこ天の様な。
後旬の鯖の刺身もうまかった。
そして今日。
昨日ほづみ亭から歩いたけれど、宇和島ユースホステルは駅から結構な距離の上に山の上にあって、夜歩いて行くのは危ない。
朝飯を食べて八時過ぎにユースホステルを出る。昨夜降り出した小雨も止んでいた。

ぶらぶら山を下る。

9:38に高知へ向け、宇和島を出る
山の上の杉木立には雪が積もっている。

江川崎を過ぎると四万十川に沿って進む。

車内は観光客ばかりだ。


伊予長浜で昼食を

朝、松山の友人の家を出て鈍行で宇和島に向かう。まずは車内で朝食を摂るべく駅弁を買って乗りこむ。
松山から宇和島に行くには海岸線を通る長浜経由と、山の中をトンネルで抜ける内子経由の両方がある。
私は海を眺めながら行きたいので長浜経由で。

けれども宇和島に行く鈍行にはトイレが無く(山陰線の普通列車にはあったのだけど)、車内の席全てがロングシートだったし、弁当を広げる様な台も無かったので、途中下車してホームのベンチででも食べようかと「かぶりつき」で列車前方を見張る。
誰が決めたか知らないけれど「日本一夕日がきれいな駅」下灘駅の事は新聞で読んで知っていたのだが、そこで降りるつもりは無く、乗り合わせた若い男女が降りるのを見て降りようと思い、時刻表で乗り換えを見ていたら列車は出発してしまった。
仕方無く次の「串 (くし)」で降りる。
30分後の松山行きを待っていたのは一人の女子高生。

一つ折り返し下灘へ。先程ここで降りた男女が降りた松山行きに乗りこむ。ホームには私一人。
列車も人も去り、ホームのベンチに駅弁とお茶を置き、いざ朝食。

次の宇和島行きまで一時間少々あるので、少し離れた所にある下灘の集落までぶらぶら歩く。

下灘から宇和島に向かうも、そのまま宇和島に着いたらまだ数時間余ってしまうので、この海沿いのコースで一番大都市であろう伊予長浜で降りて海の幸を食う事にする。

「大都市」も昨秋に無人駅となってしまったらしい。
伊予長浜の町を歩いて海の幸を食べさせてくれる食堂を探すも、どこも空いていなく、途方に暮れて駅に近い極普通の食堂「かねや」に戻って入ると、「じゃあ向かいの魚屋さんで好きな魚買ってきなさいよ、料理はして上げるから」と。
一緒に着いてきてくれた「かねや」の奥さんが事情を説明してくれて、カワハギをいけすから出してさばいて刺身にしてくれた。


店に居た客から吞んでいた酒を貰って呑み始めてしまったので、14:18の列車に乗るのは面倒臭くなり、次の15:37にした。
14:18の方が着くのも早いけれども、途中の伊予大洲と八幡浜で乗り換えなければならない。次の列車ならば直接宇和島行きだ。腰を据えておいしいカワハギの刺身で一杯やり始める。
アラは奥さんが吸い物にしてくれたのだが、これが逸品で骨に付いた身がうまい。
列車にはちゃんと乗り、後は宇和島まで座っているのみ。随分外が暗くなってきた。着くのは六時過ぎ。


道後温泉で英気を養う

特急宇和海宇和島行きは9:01に松山を出る。その発車を羨ましそうに眺めてから9:12に各駅停車宇和島行きワンマン列車は松山を出る。
一昨日夜遅く松山に着いて友人の家で寝て、昨日は洗濯したりして過ごし、夕方道後温泉本館で風呂に浸かり、出て横のトコで地ビールを一杯引っ掛けてから、松山に来る毎に行っている魚の美味しい店に行って吞んだ。
道後の温泉街の土産物屋。こんなにもカードの種類をアピールする事もあるまいに。

温泉街を横に入った所にあるいかがわしさを全身で表現しているビル。ちなみに「道後グランドホテル」という真面目なホテルはこの左手前にある。
大抵の大きなホテルが道後温泉本館の奥の温泉街にあるのに、道後温泉の「いかがわしいゾーン」にあるここはとんでもない地雷である。


石見銀山に寄って

せっかく温泉津まで来たので出雲市に戻る途中に大田市で降り、石見銀山へ。
「凄い!」とか「信じられない!」とか言う物は無いけれども、何か町自体が銀山で賑わった時代へのロマンを感じさせてくれる様な、「世界遺産」とはかくありき、と感じさせてくれる。




山陰から山陽へ抜けるのに木次線や三江線を使う事も考えたけど、時刻表を調べてみると結局は来たルートを通って岡山から瀬戸大橋を使って松山に戻るのが一番速い事に気付く。

大田市駅に二時半に戻り14:40の米子行き快速で出雲市へ、出雲市を特急で15:33に出ると18:38に岡山に着くので岡山から松山行きの特急で19:35に出て、22:35に松山に着く。

再び、米子から山の中に入り倉敷に抜ける。


再びの温泉津へ

友人を「せっかく松山から出てきたのだから」とそそのかし、岡山から山陰へ抜け温泉津 (ゆのつ) に着いたのが五時過ぎ。
温泉津の温泉街は相変わらず。

暗くなってきたけれど、トンネルを抜けて、石見銀山の積み出し港だった沖泊 (おきどまり) へ。

やっと出雲市に着いてSoftBankの電波が入る様になって更新。


児島着

東海道線を夜通し走ったサンライズは岡山で、山陰に向かうサンライズ出雲と、瀬戸大橋を渡って四国の高松に向かうサンライズ瀬戸とに別れる。
岡山着6:27。四国へ向かうサンライズ瀬戸に乗ってはいるものの、四国へはは渡らず瀬戸大橋を渡る手前の児島で降りる、6:51児島着。ホームで松山から来る友人を待つ。